兵庫県豊岡市
煙神
小さな工房から始まった燻製作り
煙神の燻製づくりは1989年、兵庫県美方郡香美町の小さな工房から始まりました。 生活工房 香味煙(こうみえん)は「煙の魔術師」と異名を取る初代燻製士の井上利夫が「但馬で誰もやっていないことを、但馬の食文化を変えることで、ユーモアあふれる但馬にしたい」と独学で燻製作りを始めたことがきっかけでした。 煙神がある但馬エリアは、ヨーロッパに負けないぐらい燻製作りに適した環境に位置します。この大自然の風味を皆様に届けたいという思いで、日々煙の研究と燻製作りをしています。
25年間試行錯誤を繰り返し、辿り着いた他にはない味わい
燻製と一言で言っても、甘い煙、辛い煙、スッパイ煙、木の種類によって味と香りがあります。食材に合った煙を探すのは、砂から金を探すようなもの。 試行錯誤を繰り返す中で、鴨ロース、牛タン、鹿肉から梅干し、たくあんなど、バラエティ豊かな燻製を生み出してきました。 25年以上の試行錯誤によって生まれた食材の特製に合わせて樹種を使い分ける独自のブレンドチップ製法と本物の炭火を使って素材の旨みを凝縮する技で他にはない味わいにたどり着きました。私たちは、もっともっと美味しくできるはず!という気持ちで日々モノづくりに励んでいます。
賞味期限が短く、値段が高い理由
私たちは食べていただく人の健康を考え、保存料・着色料を使用しないものづくりにこだわっています。 スーパーのベーコンがなぜ原料である豚バラ肉より安くなるか不思議に思ったことはないでしょうか? また、加工食品の原材料表示に「大豆たんぱく」や「卵白」などが使用されていることに疑問を持ったことはありますか? 大手メーカーではゼリー状のつなぎを原料である豚肉に注射器で注入することで20~30%重さをかさ上げし、グラム当たりの単価を安くします。 私たちはそういったことをせず、保存料や添加物を極力使わない手作りにこだわっているため、一般のスーパーより商品の賞味期限が短く、値段が高くなっています。
但馬をドイツのように燻製屋が点在する地域にしたい
小さな工房から始まった燻製ですが、2015年5月31日兵庫県豊岡市の神鍋高原に燻製体験レストランがオープンしました。 私たちの夢は但馬で「燻製の森」を実現する事です。燻製の魅力は、例え同じ手法で作ったものだとしても、その土地の自然や空気で全く違う風味や味わいになること。ここ但馬には、美味しい食材が豊富にあり、特色のある豊かな自然がある。但馬中に燻製の店が増え、あちこちの森から燻す煙がもこもことあがり、その土地の恵みに感謝しながら人々が燻製を楽しむ。そんな"燻製文化"を実現できたら、もっと楽しくなる!そんな夢を持ち日々、燻製を楽しみながら作っています。